西側大使館によるテロ警戒情報発出報道(2/22)に伴う注意喚起
観光地をはじめ欧米観光客が多数集まる場所・地域では警戒を怠らないで下さい
平成28年2月23日
在マレーシア日本国大使館
2月22日(月)付の当地地元紙等は、当地豪州大使館がクアラルンプール市内及び周辺地区での
テロ攻撃に警戒するよう自国民に注意喚起を行った旨報じています。
また、当地英国大使館は、2月18日(木)、マレーシアのテロ脅威度を「High」に引き上げています。
○ 豪州大使館の注意喚起(2月21日): http://smartraveller.gov.au/countries/malaysia
○ 英国大使館の注意喚起(2月18日): https://www.gov.uk/foreign-travel-advice/malaysia/terrorism
マレーシアでは、1月14日にインドネシア・ジャカルタ市内中心部で発生した武装集団による爆弾・発砲事件
の発生後、観光地や繁華街における軍警合同パトロールの実施や大規模なテロ被疑者の摘発など、テロの
未然防止に向けた各種対策を進めています。
現時点において、テロに関する具体的な脅威は伝えられてないものの、大規模商業施設や名所・旧跡・
寺院等の観光地、また、欧米人が多数生活する地区や欧米人観光客が多数集まる繁華街等に長時間
滞在することは、一定のリスクが生じることに注意する必要があります。
つきましては、在留邦人の皆様をはじめ観光など短期滞在中の皆様におかれましては、テロ攻撃を含めた
事件事故に対する「警戒心」を常に忘れないようにするとともに、人が多数集まる場所へ外出する際には、
どの程度のリスクが生じるか事前検討を行い、万一,不測の事態に遭遇した場合には、どのように行動する
かという、「善後策」を検討し、それに基づいた「必要な対策」を取ることを心がけていただきますよう、
お願いします。
また、大規模商業施設や観光地等で発生が予想されるテロ攻撃に関しては、銃乱射事件・爆弾テロ事件とともに、
刃物使用の無差別殺傷事件の可能性も念頭に置く必要があります。
当館では、テロ事件及び各種事件に対する諸対策を進めるための参考資料として、下記の注意喚起文を発出して
おりますのでご参照下さい。
このほか、マレーシアをはじめとする諸外国の安全情報を紹介する「外務省 海外安全ホームページ」
(http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html)では、世界各国の治安情報を閲覧できるほか、知りたい国
の安全情報がすぐわかる「海外安全アプリ」のダウンロード
(http://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/oshirase_kaian_app.html)
また、万一の時に在外公館が発行する緊急情報等を受信できる海外旅行登録システム「たびレジ」の登録
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)など、海外での安全情報収集に役立つコンテンツをそろえて
おりますので、ぜひご覧下さい。
1 クアラルンプール市内におけるテロ被疑者逮捕に伴う注意喚起:
「刃物による無差別殺傷」も念頭に事件事故への警戒心を持ちましょう(平成28年1月20日発出)
(http://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese/ryoji/Alert%20on%20Knife%20Massacre%2020012016.html)
○ 内容骨子
(1) テロ対策に際しては、銃乱射、爆弾事件とともに「刃物を私用した殺傷事件」にも注意が必要
(2) 刃物を私用した殺傷事件は、
ア 凶器を使用した際に音が出ないので、周囲の人々が気づきにくい
イ 銃器や爆弾と異なり一回の簡単な動作(切りつける、刺す、突く)で殺傷可能
ウ 胸部や腹部あるいは頸部など、負傷箇所によっては一回の負傷で致命傷となる
エ 温暖高温地帯では軽装のため、寒冷地より負傷の度合いが深くなる傾向にある
(3) 被害防止の着眼点としては、
ア 注意と警戒-犯人との遭遇・接近を避ける-
殊更に近づいてくる人物に対しては「刃物による襲撃の可能性」も考慮する
イ 不審者の早期発見と速やかな現場離脱
ウ 「距離(間合い)」の確保~相手の攻撃圏内に入らない
(4) 「事件に遭遇しない」ことが一番の対策
ア 刃物所持者への対抗は困難:一般人には「距離(間合い)」の確保も困難
イ 「もしも事件に遭遇したら」の励行:常に頭の片隅で避難ルート等を考える
ウ 動きやすい服装と移動しやすい靴を選ぶ:距離を確保すれば命は助かる
2 銃乱射事件及び爆弾テロ事件に関する注意喚起:
日頃から警戒と備えを怠らないようにしましょう(平成27年12月22日発出)
○ 内容骨子
(1) 銃乱射事件や爆弾テロ事件の発生傾向
ア 最小の労力で最大の被害(殺傷)を企図するため、人通りが多く容易に襲撃しやすい場所と時間帯を狙う
イ 襲撃場所の傾向
(ア)構造的に人通りが多い施設、(イ)人が多数集まる施設・場所、(ウ)人が長時間滞留する場所
ウ 襲撃時間帯の傾向
(ア)平日:朝夕ラッシュ時、休日:日中から夕方にかけての時間帯、(イ)各種イベント(スポーツ、演奏会、
講演会等)の開催時間帯及びその前後、(ウ)その他、定期的に行われるイベント・パフォーマンス
(2) 銃乱射(Active Shooter)事件の特徴
ア 殺傷力の高い自動小銃(ロシア製AK-47、米国製M-16等。射程数百m)を使用
イ 事前警告なしで乱射が始まるため、直前に察知することが困難
ウ 目的が大量殺戮のため、弾薬の尽きるまで犠牲者を探しつつ乱射する傾向
エ 負傷時に長時間放置される可能性大(制圧に時間を要する上、犯人無力化(射殺を含む)が優先されるため)
(3) 爆弾テロ事件の特徴
ア 不特定多数の死傷者発生を企図して雑踏・繁華街に仕掛けることが多い
イ ナイトクラブ、列車内等の密閉空間では少さな爆弾でも殺傷効果大
ウ 最初に小爆発で人々を集め、二回目以降に大爆発で大量殺戮を図る例も散見
※ 他にも爆発直前に少量の煙を発生させ、注目を集めた上で起爆する例など
エ パニック化した避難者が将棋倒しで圧死といった二次災害(雑踏事故)も注意
(4) 基本的な注意事項~「危険予測」、「事前回避」、「常時警戒」
ア 「いつ発生してもおかしくない」という危機意識の保持
イ 渋滞・混雑を避け、常に非常口の場所を確認する習慣づけ
ウ 万一事件に遭遇しても被害を局限化し、速やかに避難できる服装を着用
→ ノースリーブシャツ、半ズボン、サンダル履きは高リスク
エ その場の雰囲気にそぐわない人物等を見かけたら近づかない
オ レストラン等へ入る際は、オープンスペースや出入口間際、ガラス戸等の近くを避け、
厨房に近い場所や柱近くの席を選ぶ
カ 不審物件を見かけたら速やかに現場を離れ(直撃を避ける)、できるだけ現場から遠ざかる
(爆風、破片を避ける)
(5) 銃乱射事件に関する注意事項
ア 「Youtube」等で予め銃器の発砲音(ピストルと自動小銃の違い等)を知る
イ 発砲音が聞こえたら直ちにその場に伏せる
ウ 銃乱射事件への対応はまず「逃げる」、避難する時間がない場合は「隠れる」
(6) 爆弾テロ事件に関する注意事項
ア 爆発音が聞こえたらすぐ伏せる。できれば頭部を爆発現場から反対側に向ける
イ 動けるようなら直ちに爆発現場から離れる
ウ 群衆パニックに巻き込まれない。将棋倒しに注意
エ 万一、閉じ込められた場合は、(ア)鼻と口を覆い粉じんを吸い込まないようする、(イ)携帯電話があれば
救助メッセージを送信。必要時以外電源を切り電池残量を確保する、(ウ)一定間隔で物を叩くなどして
生存を知らせる
3 犯罪被害に関する注意喚起:
「ひったくり(事後強盗)」、「すり・置き引き」、「不審な声かけ」等に注意しましょう(平成27年12月18日発出)
(http://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese/ryoji/2015/hanzai_higai_kanki%2018122015.html)
○ 内容骨子
(1) 「ひったくり(事後強盗)」被害予防の着眼点
ア 動きやすい服装・履き物を着用して華美な服装を避ける
イ 携行品を出来るだけ減らし、収納場所を分散する。
ウ 歩道を歩くときには車道側へ寄らず、荷物も車道と反対側の手に持つ。
エ 犯罪が多発している地域を通過する際は、距離が近くてもタクシーや自動車を使用し、
できるだけ徒歩移動を避ける。
(2) 「すり・置き引き」被害予防の着眼点
ア ウェストポーチやバッグを背中掛けしない。ポーチ等は服の裾等で隠す
イ 子供連れで荷物整理や子供を抱き直す際は、背面を壁やウィンドー側に密着させるなどして、
背面からの接近を予防する
ウ 複数で行動している場合は、相互に相手方の背面を警戒して「死角」を減らす
エ 不審な視線を感じたら周囲を見回して「警戒している」ことを明示する
オ ショーウィンドー等を見かけたら、自分を追尾する者がいるか点検してみせる
(3) 「不審な声かけ」被害予防の着眼点
ア 赤の他人に不用意に携行品を見せない、手渡さない(特に財布,携帯電話等)。
イ 殊更に話しかけてくる人物には、笑顔で早々に話を切り上げる
ウ しつこい相手には「ありがとう、さようなら」といって速やかに立ち去る
(4) 人通りの少ない路地での路上強盗(集団強盗)被害防止の着眼点
ア 往来が少ない、あるいは見通しがきかないなど、万一トラブルに遭遇しても助けを求める
ことが困難な場所を通らない
イ 土地勘のないところを訪ねる場合は、インターネット等でおおよその位置関係を事前確認して
おくなど、予め周囲の 状況を把握しておくよう努める
ウ 手荷物が多い場合などは、自動車やタクシーを利用して徒歩移動を避ける
エ 万一、犯罪に遭遇した場合には、「身の安全」を第一とし、(ア)抵抗することなく相手の言う
とおり金品等を差し出す、(イ)犯人が逃走しても決して追いかけない、(ウ)警察への報告
(ポリスレポートの提出)を終えたら、大使館にも一報する
●ジョホール日本人会としましては、今後とも地域の安全に関する情報の発信、共有化に努めて参ります。
会員皆様からの安全情報のご提供をお待ちしておりますので、何卒事務局までご連絡頂きます様、
よろしくお願い致します。
以 上